今回はハンドについて考えてみよう
まずはおさらい
「フットボールの審判をやってみよう ~初心者編②ファウルを採用してみよう~」での記事は読まれたでしょうか??
復習をしてみましょう。
まずは7項目
●相手競技者をける、またはけろうとする
●相手競技者をつまずかせる
●相手競技者に飛び掛かる
●相手競技者をチャージする
●相手競技者を打つ、または打とうとする
●相手競技者を押す
●相手競技者をタックルする
7項目をスパッと言えるようになったら脱初級ですね
では次に3項目の確認です。
●相手競技者を押さえる
●相手競技者につばを吐く
●ボールを意図的に手または腕で扱う
ここにハンドの項目があります。
なぜ7項目と3項目が分かれているかも覚えていますか??
答えは「フットボールとして起こり得る反則」と「フットボールではない反則」との違いでしたね
ハンドはフットボールではない反則なのです。
それは分かりますよね??フットボールは足で行う競技だからです。
ただしペナルティーエリア内でのゴールキーパーは除きます
ハンドを採用するにあたって見なければならない言葉
フットボールで手を扱ってはいけないことは誰でも知っていることですが、じゃ~単純に手に当たっただけでハンドとなるのか?と言われたらそうではありません。
よく選手やベンチにいる人が手に当たったシーンを見て「ハンド!!」と叫ぶ姿は珍しくありません
何がハンドで何がハンドではないかの確認をしましょう
ボール方向への手や腕の動き
ボールに対して手や腕が向かったのか、
手や腕に対してボールが向かったのか、
この2つには大きな差があります。
もちろんボールの方向に手や腕が向かったのであればハンドでファウルです。
しかし腕や手の方向に向かったボールであれば、その限りではないということです。
審判は一瞬で、ボールが手になのか、手にボールなのかを判断しなければならないよ
ボールとの距離
例えば、相手との距離が
・1~2メートルくらいの距離からシュート、または浮きパスされたのが自分の手に当たった場合
・10メートル先からシュート、または浮きパスされたのが自分の手に当たった場合
この2つには大きな差があります。
相手との距離が近ければ近いほど避けれませんよね??どちらかというと当たってしまったという事象に近くなります。
だからこの場合ハンドにはなりにくい、とうことです。
一方で相手との距離が離れれば離れるほど、まず避けられると判断されます。どちらかというと当てにいったという事象です。
だからハンドでファウル判定になります
よく「ハンド!!」と叫ばれるのがこのシーンだね。審判はそのシーンを見て「避けれたか否か」の判断を一瞬で判断しなければならないよ。決して選手の声に反応して笛を吹いてしまわないようにね
手や腕の位置
手や腕の位置が「自然な位置」にあるか。「不自然な位置」にあるのかでも変わってきます
例えばバンザイしている手に当たった場合、たとえ相手との距離が近かったとしても手に当ててやる意思がそこに見えてしまいます。本人にその意思がなかったとしてもね
例えばボールが自分の体に当たるから手で防御した場合はどう判定するかな??審判によって意見が変わってくるよね
この3つのどれかが当てはまったと審判が判断したときにハンドのファウルが採用されるんだ
手に持ったものでボールに触れる
例えば、服のすそを引っ張って、服にボールを乗っける行為はハンドに当たるんです
ものを投げてボールにぶつける
例えばレガースをボールに投げて当てた、などもハンドに当たります
審判がファウルを採用する時
以前の記事でも少し触れたけど、審判がファウルを採用するかしないかにおいて、選手の意図を読み取ることがかなり重要です。ハンドも同じで、その選手が手を使って止めてやる、という意図があったと判断したらファウルです。逆に意図がなく偶然だと判断したらファウルではありません。そしてその判断は主観でいいのです
バレなきゃいい??
神の手
手を使って得点を試みてゴールが認められるというのは珍しいことですが、審判が見えなくてハンド判定されなかったということはザルにあります。
選手同士が交差するんですから死角はできますよね?そこで手を使われても分からないのです。
有名なのが、マラドーナ選手やアンリ選手、メッシ選手で、手を扱ってゴールが認められたので “神の手” とされています
反則だけど神の手です(笑)
皮肉かな?と思いきや、崇めたてられているので面白いですよね
懲戒罰則
当たり前ですが手を扱ったらファウルです。
また神の手の例でファウルを採用された場合、間違いなく反スポーツ的行為で警告になりますのでご注意ください(笑)
審判は孤高の存在です。自分がどのように判断したのか自信をもって笛を吹いてくださいね