◆ルール改正の目的
選手の振舞の向上、リスペクトの向上、より長いプレーイングタイムの確保、公平、公正さと魅力度をさらに向上させることに焦点を当てて改正しています
では早速、改正概要と一緒に確認していこう
第 1 条 競技のフィールド
チーム役員は、RRA (=レフェリーレビューエリア)に入れば警告(YC)され、
VOR (=ビデオオペレーションルーム)に入れば退場(RC)を命じられる。
主審が見るビデオゾーンRRAと、別ルームにあるVORには入ってくるなってことです
第 3 条 競技者
交代で退く競技者は、主審から指示された場合を除き、境界線の最も近い位置からフィールドを出なければならない。
より長いプレーイングタイムの確保、ですね。あえて遠い方から出ようとしたら遅延で警告するぜってことです
第 4 条 競技者の用具
シャツの各袖とまったく同じマルチカラーや色の柄のアンダーシャツの着用は、認められる。
いろんなデザインや柄があるからって感じですね
第 5 条 主審
プレーが再開されたならば、主審は再開時の判定を変えることはできない。しかし、ある状況下であれば、プレー再開前の事象のためにイエローカード/レッドカードを示すことができる。
ある状況下とはビデオアシスタントを使用する時ですね
主審が VAR レビューのために、また、各ハーフの終了時に競技者を呼び戻すためにフィールドか
ら出た場合でも、判定を変えることができる。
あまり気にしないでいいかと(笑)
チーム役員の不正行為に対してイエローカード/レッドカードを示すことができる。
もし不正を働いた者が特定できなかったならば、テクニカルエリア内のより上位のコーチにイエローカード/レッドカードが示される。
これは大きいですね。以前までは役員(=コーチや監督)に対しては口で注意、ひどい場合は退席しかできませんでした。これが今回役員に対しても懲戒罰則を与えることが出来るようになったのです。口や態度の悪い役員は多いですからね。ほら、ベンチでギャーギャー騒ぐ人いるでしょ??
ペナルティーキックが与えられた場合、そのチームのペナルティーキックを行うキッカーは負傷の状況の確認や治療を受けることができ、そのままフィールド内に留まり、キックを行うことができる。
今まではフィールドの外に出されて、しかもPKを蹴ることが出来なかったので面白くなったと言えます
第 7 条 試合時間
“クーリングブレーク“と”飲水タイム“の違いを明確化した。
給水タイムとはその名の通り給水することが目的です。クーリングブレークとは昨今の高温多湿の気候による選手の健康面での安全を守る目的で、体温を下げる為の時間を設けています。なので給水は一分以内、クーリングは90秒から3分以内となっており、今回その違いを明確にしました
第 8 条 プレーの開始および再開
トスに勝ったチームは、キックオフも選ぶことができる。
今まではエンド(=攻める方向)しか選べなかったので公平さが出た改正ですね
ドロップボール - (プレーがペナルティーエリア内で止められたならば)ボールはゴールキーパーにドロップされる。または、最後にボールが触れられた位置で、最後にボールに触れたチームの 1人の競技者にドロップされる。
(両チームの)その他すべての競技者は、ドロップの位置から4m(4.5ヤード)以上離れなければならない。
しばしばドロップボールは相手に返してあげるという行為が多いのですが、それが不公平な場面があったり時間の無駄であったり、たびたび対立を引き起こしていたりしました。そこでシンプルに最後に触れていた人にもうボールを渡そうっていう改正。その際、キッカー以外の全ての人(味方相手)は4m離れなければならなくなりました
第 9 条 ボールインプレーおよびボールアウトオブプレー
ボールが主審(または、その他の審判員)に当たり、ゴールに入ったり、攻守が変わったり、
あるいは、それにより新たな攻撃が始まった場合、ドロップボールとする。
今までは審判はモノ扱いだったので、ボールが当たってもそれもプレーの一環として見ていました。しかし今回、審判に当たることによってチームが利益・不利益になるようなことがあってはいけないよねってことで、このような改正になりました
第 10 条 試合結果の判定
ゴールキーパーは、相手ゴールにボールを投げ入れて得点することができない。
入ってしまった場合は相手のゴールキックが与えられます
第 12 条 ファウルと不正行為
ハンドの反則に関する文章が修正され、“意図なく”ボールが手に当たったときに“反則とする”(反則としないのか)場合のガイドラインがより明確になって、より明瞭で一貫性あるものとなった。
競技者が次のことを行った場合、反則となる。
手や腕をボールの方向に動かす場合を含め、手や腕を用いて意図的にボールに触れる。
ボールが手や腕に触れた後にボールを保持して、またはコントロールして、次のことを行う。
・相手競技者のゴールに得点する。
・得点の機会を作り出す。
ゴールキーパーを含め、偶発的であっても、手や腕から相手チームのゴールに直接得点する。競技者が次のことを行った場合、通常は反則となる
次のように手や腕でボールに触れたとき
・手や腕を用いて競技者の体を不自然に大きくした。
・競技者の手や腕が肩の位置以上の高さある。(競技者が意図的にボールをプレーしたのち、ボールがその競技者の手や腕に触れた場合を除く)これらの反則は、ボールが近くにいる別の競技者の頭または体(足を含む)から競技者の手や腕に直接触
れた場合でも適用される。これらの反則を除き、次のようにボールが競技者の手や腕に触れた場合は、通常は反則ではない
競技者自身の頭または体(足を含む)から直接触れる 。
近くにいた別の競技者の頭または体(足を含む)から直接触れる。
手や腕は体の近くにあるが、手や腕を用いて競技者の体を不自然に大きくしていない。
競技者が倒れ、体を支えるための手や腕が体と地面の間にある。ただし、体から横または縦方向に伸ば
されていない。
ハンドに関する条文がより明確になった改正だね。では順に見ていってみよう
ハンドとなる場合の一つ目はまぁ分かるよね。二つ目は得点に絡む手に当たった場合の事なんだけど、たとえ偶然であってもハンドになるよっていうのがポイント。3つ目も同じ。4つ目5つ目は手や腕がどのような状態の時がダメかを説明してくれているよ。手や腕を広げたり、バンザイみたいにするのは意図をもってボールに触れようとしたね?っと判断するよってこと
じゃ~ハンドじゃない場合は何?ってのが5個目から。5つ目6つ目は同じで、跳ね返って手や腕に当たった場合はハンドじゃないですよ~っていう意味。ただし良識の範囲内でね(笑)7つ目は手や腕にボールが当たった時に不自然じゃなかったよ~ってとき。8つ目は大きいね。要は四つん這いの時の手や腕にボールが当たった時にどうする?っていう話し。結構これ物議を醸していたんですよ。今回、その場合はハンドとしないって決まりました
ゴールキーパーが自分のペナルティーエリア内で“不正に”ハンドの反則を犯した場合、イエローカード/レッドカードにならないことが確認された。
自陣のペナルティエリア内でのゴールキーパーはハンド、いわゆる直接フリーキックが相手に与えられる違反はない。でも例えば味方からの意図のある自分に向けられたパスであったりスローインから投げられたボールを手でキャッチすることは出来ない。しかしそれはハンドではなく、相手に間接フリーキックが与えられる違反なんだ。だからPKではない。ゆえに今回の改定で、たとえそれがチャンスであっても、得点機会の阻止であってもカードは出ないことが決まったんだ
ゴールキーパーがチームメイトからのスローインや意図的にパスされたボールをけったりプレーに戻そうとしたものが失敗した場合、その後、ボールを手で扱って良い。
さっきのハンドの部分でも出てきた項目。味方からのパスやスローインをペナ内で直接手で触ったら相手に間接フリーキックが与えられるんだけど、そうじゃなくキーパーが蹴ろうとしたんだけどそれがミスキックになった場合。その場合は手を使っても違反にはならないよって改正。ただし、そのキーパーの意図をちゃんと見てね。ミスしたフリをする人も出てくるだろうからね
主審は、反則を受けたチームがクイックでフリーキックを行い、得点の機会を得た場合、次にプレーが停止されるまで、イエローカード/レッドカードを示すのを待って良い。
今まではカードが出るファウルで笛を吹いたとき、カードが提示されるまで再開はできなかった。しかしそれがチャンスだった場合、ファウルを受けた側が損をするということで今回その限りではなくなったという改正
ちなみに決定機阻止で退場となるシーンであったがファウルを受けた側がチャンスでるとプレーを再開させた場合、出されるカードはレッドではなくイエローです
得点が認められなかった場合でも、“不適切な”得点の喜びに対するイエローカードは消えない。
ユニフォーム脱いだりってことだね
チーム役員が注意を与えられる、また、イエローカード/レッドカードを示される反則をリストアップした。
反則があり、その反則を犯した者を特定できない場合、テクニカルエリア内にいる上位のコーチが罰則を受
ける。
注 意
通常、次の反則は注意となるが、繰り返しまたは露骨に行った場合、警告または退場となる
リスペクトある、または対立的ではない態度で、競技のフィールドに入る。
副審や第 4 の審判員の指示または要求を無視するなど、審判員に協力しない。
決定に対して軽度の不満を示す(言葉や行動により)。 他の反則を犯すことなく、時折テクニカルエリアから出る。
警 告
警告となる反則は、次のとおりである(ただし、これらに限らない)
明らかに、または繰り返して自分のチームのテクニカルエリアから出る。
自分のチームのプレーの再開を遅らせる。
意図的に相手チームのテクニカルエリアに入る(対立的ではなく)。
言葉または行動により異議を示す、例えば:
・ドリンクボトルやその他の物を投げる、またはける。
・審判員に対するリスペクトを明らかに欠いた身振りをする。皮肉な拍手など。
レフェリーレビューエリア(RRA)に入る。
過度に、または繰り返し、レッドカードやイエローカードを示す身振りをする。
VAR レビューのために用いる TV シグナルを過度に示す 。
挑発したり、相手の感情を刺激するような身振りや行動をする。
容認できない行為を繰り返し行う(注意となる反則を繰り返すことを含む)。
サッカーに対してリスペクトに欠ける行為を行う。退 場
退場となる反則は、次のとおりである(ただし、これらに限らない)
ボールを放さない、ボールを遠くへける、競技者の動きをさえぎるなどで、相手チームのプレーの再開を遅らせる。
意図的にテクニカルエリアを出て、次のことを行う
・審判員に対して異議を示す、または抗議する。
・挑発したり、相手の感情を刺激するような態度をとる。
攻撃的または対立的な態度で相手チームのテクニカルエリアに入る。
競技のフィールドに物を意図的に投げ入れる、またはけり込む。
競技のフィールドに入り、次のことを行う:
・審判員と対立する(ハーフタイムと試合終了後を含む)。
・プレー、相手競技者、または審判員を妨害する。
ビデオオペレーションルーム(VOR)に入る。
相手競技者、交代要員、チーム役員、審判員、観客、またはその他の人(ボールパーソン、警備員、競技会役員など)に対する身体的または攻撃的な行動をとる(つばを吐く、かみつくなど)。
同じ試合の中で2つ目の警告を受ける。
攻撃的な、侮辱的な、または下品な発言や身振りをする。
認められていない電子機器や通信機器を使用したり、電子機器や通信機器を使用して不適切な行動をとる。
乱暴な行為を犯す。
第4条で出てきた内容で、具体的にはこういう行為だよっていうお話し
言葉による反則は、すべて、間接フリーキックで罰せられる。
これはそのままだね。間違えてドロップボールにしないようにね
物をけりつけることは、物を投げつける反則と同じ方法で罰せられる。
モノを投げる行為はハンドの扱いになるよ。それが無謀であったり過剰であったら警告や退場になるんだ
第 13 条 フリーキック
主審は間接フリーキックが行われた後、直接得点につながらない(例えばオフサイドによる間接フリーキックが最たるもの)ことが明らかになった場合、間接フリーキックとして上げた腕を下ろして良
い。
片手を上げるというシグナルが直接ゴールはないですよ~の合図。明らかにゴールがない状況なら下げても良いよっていう優しさ(笑)
ペナルティーエリアからの守備側チームのフリーキックが行われるとき、けられて明らかに動いたならばボールはインプレーとなる。ペナルティーエリアを出る必要はない。
ゴールキックまたはペナ内のフリーキックを行う際はキッカー以外の敵味方はペナ外にいなければならなかった。それはペナ外にボールが出たところからインプレーとしていたからです。今回明らかにボールが動いた瞬間からインプレーとなったのでプレーの再開が早くなりました。ただし相手チームはペナ外かつ9.15メートル以上離れなければなりません。味方はOKです
守備のための“壁”が3人以上の競技者で作られたならば、すべての攻撃側競技者は“壁”から1m以上離れなければならない。
1m 以内に侵入したら、相手の間接フリーキックとなる。
これも面白い改正だね。よくフリーキックで守備側が壁を作ると、攻撃側がその壁によっていって押したり邪魔したりしていたんだ。その所為でよくもめ事が発生していたんだ。管理人も審判していた時に、そのいざこざで乱闘まで発展した苦い思い出があるよ(笑)そういった問題を起こさない為の改正だね
第 14 条 ペナルティーキック
ペナルティーキックが行われるとき、ゴールポスト、クロスバー、ネットは動かされていないこと、また、ゴールキーパーがこれらに触れていないこと。
ゴールキーパーは、ペナルティーキックが行われるとき、少なくても片足をゴールラインか、ラインの上方に置いていなければならない。ラインの後方にいることはできない。
主審がペナルティーキックを行うよう合図をしたが、キックが行われる前に反則が犯された場合、イエローカード/レッドカードを示した後にキックが行われなければならない。
主にゴールキパーに対しての違反だね
第 15 条 スローイン
相手競技者は、例えスローワーがラインの後方にいたとしても、スローインが行われるタッチライン上の位置から2m 以上離れなければならない。
今までは投げる人から2mだったんだね
第 16 条 ゴールキック
ゴールキックのとき、けられて明らかに動いたならばボールはインプレーとなり、ペナルティーエリアから出る必要はない。
さっき少し触れた部分。以前はペナ外に出てインプレーだったけど、蹴られた瞬間からインプレーになった。これによって再開が早くなったんだよ
以上が最近行われたルール改正だね。では楽しくサッカーをしましょう♪ではでは